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伊藤博文（いとうひろぶみ）は、今の山口県大和町（やまとちょう）で生まれました。家は貧（まず）しい農家でした。父親は他人に借りた土地を耕（たがや）す小作農（こさくのう）で、母親も機（はた）を織って暮らしを支えていました。伊藤は９才の時、長州藩（ちょうしゅうはん）の城下町（じょうかまち）だった　萩（かぎ）の町に移り住みました。１４才の時、父が下級武士（かきゅうぶし）の養子（ようし）となり、伊藤も下級武士の身分（みぶん）を得ました。その頃の長州藩は、深刻（しんこく）な財政難（ざいせいなん）に苦しんでいました。そのため藩は、身分を問わず優秀（ゆうしゅう）な人材を求めていました。そんな中、伊藤は次第にその才能を認められるようになっていったのです。